The Prayer of The Frog

手許に’The Prayer of The Frog’「蛙の祈り」という本があります。アントニオ・デ・メロというインド生まれのイエスズ会のカトリック司祭の著作で、vol.1が日本語版、vol.2が英語版です。日本語版は裏辻洋二神父の翻訳によりものです。

 この中で好きな名言が「活字にならなかった経文」という邦題がついた文章です。

Tetsugen, a student of Zen, resolved on a mighty undertaking: the printing of seven thousand copies of the sutras which till then were available only in Chinese.

He travelled the length and breath of Japan to collect funds for this project. Some wealthy people offered him as much as a hundred pieces of gold but mostly he received small coins from peasants. Tetsugen expressed equal gratitude to each donor regardless of the sum of money given.

After ten long years of travel he finally collected the funds necessary for the task. Just then the river Uji overflowed and thousands were left without food and shelter. Tetsugen spent all the money he had collected for his cherished project on these poor people.

Then he began the work of raising funds again. Again it was several years before he got the money he needed. Then an epidemic spread all over the country, so Tetsugen gave away all he had collected to help the suffering.

Once again he set out on his travel and, twenty years later, his dream of having the scriptures in the Japanese language finally came true.

The printing block that produced this first edition of the sutras is on display at the Obaku Monastery in Kyoto. The Japanese tell their children that Tetsugen got out three editions of the sutras in all; and that the first two are invisible and far superior to the third.

裏辻洋二神父の日本語訳では、

 鉄眼は禅の僧侶であった。彼は一念発起、一大事業を思い立った。それまでは中国語でしか手に入らなかった経文を日本語で七千部印刷しようという壮大な計画であった。

 彼は日本国中を駆けめぐり、資金を集めた。富裕な人々が大金をポンと寄付してくれることもまれではなかったが、寄付の大半は農夫、庶民からの小銭だった。鉄眼は大金にも小銭にも額にかかわりなく、寄進者には同様に感謝を表わした。

 十年後、事業遂行に十分なお金が集まった。ちょうどそのころ、宇治川が氾濫し、数千人が家を失い、食べるにも事欠くありさまとなった。鉄眼は長年温めてきた事業のための資金を困窮する人々のために投げ出した。

 そしてまた一から資金集めを始めた。必要な金額に達するまで、また数年を要した。こんどは全国に伝染病がまんえんした。鉄眼は災難に苦しむ人を救済するため、このお金を投入した。

 三度目の募金活動が二十年を迎え、日本人が日本語の経文を手にするという夢が現実となった。

 経文の邦訳第一版を印刷した台木は、京都の黄檗宗の寺院に保存されている。日本では、子々孫々つぎのように言い伝えられている。鉄眼は経文を計三回出版した。はじめの二版は幻の出版となったが、その出来具合は、三度目のより、はるかに優れていたと。

 このデメロ神父の言葉に触れると宗教にとって大切なものって、宗教って、信仰って・・・と考えさせられます。

 祈ること、信仰、ご本尊様、教義、布教・宣教・・・と、実際の宗教においては、ほんとうに大切なものが最優先になっているのかなあ~と、ふと考えてしまいます。ほんとうに大切なものとは・・・

 教育も同じかもしれません。学習指導要領、安全、キャリア教育・・・と学校や教育現場に求められものが、どんどん膨れ上がっているように感じますが、ほんとうにたいせつなものが最優先になっているのかなあ~と。

 学校や教育にとって、ほんとうに大切なものとは・・・

 今年の課題として、考えたいと思います。

集中講義

県立大工学部の教職課程の集中講義が昨日今日の2日間,朝から夕方まで連続8コマが終わりました.

 3月末にキャンパスを訪れた時は,管理棟が正門前に引っ越しの真っ最中でした.正門からのキャンパスの光景が・・・変わりました.

新しいホームページを作成しました.

夏の集中講義~県立大工学部教職課程
http://itsumi.citykobe.jp/20170820/

教育工学委員会

 今日は,本務校の期末考査2日目,試験監督の後に教育工学委員会の今年度第一回の会場の準備,研究会の講師のひとりは本務校の教員ですが,もう一人は大阪の教員で早目に来られたので,準備をしている間待ってもらって,食堂でお昼をご一緒しました.

 午後から研究会,一つ目はキャリア教育に関して,自己効力感をキーにして卒業生へのエスノメソドロジー的な研究手法を用いた追跡調査に関するものでした.

 尺度をつくる理論的な話から,卒業生に対するエスノメソドロジー的な実践的なアプローチまで,熱く語っていただきました.

 2つ目は,Unpluggedな情報教育に関してのワークショップです.垂直・水平パリティーから始まって,ペアになって「犯人を捜せ」をゲーム感覚で情報処理を考えるものです.

 アンプラグド・・・コンセントを抜いて,「情報」を考えるワークショップ,私の場合はC&T・・・チョーク&トークで,座学形式で受講者にイメージを伝えることにチャレンジしていますが,受講者にとってはコンピュータ・サイエンス・アンプラグドの方が,楽しく学べるだろうなあ~と思いました.

 情報教育とキャリア教育,どちらも本質的なものが忘れられて,形だけの情報教育とキャリア教育が幅を利かせているように感じます.そんな風潮の中で,お二人の講師の方から,情報教育とキャリア教育の本質に関して学ぶことが出来たと感じました.

大学入試説明会

 今日は,授業終了後に,すぐ本務校を出て大学の入試説明会に行きました.

 ちょうど台風3号の雨が激しい時間帯で,ホームから近づく電車を見ていると・・・まるで霧の中を運行している電車のようです.

 でも実際には,たたきつけるような強い雨が降りしきり,激しい雨音がうるさい嵐シーンです.

 大学説明会の神戸会場は,生田神社会館です.久し振りに生田神社の境内へ・・・台風接近中で,人影もまばらでした.

 生田神社会館の中に入るのは初めてです.

 エントランス・・・

 説明会の会場は3階です.

 結婚式場になるような広間での説明会です. 

 台風の影響で,副学長は30分以上遅れて到着でした.

 大学のキャリア教育と入試の説明だけで,各学部の紹介や,今年度新設の学部に関しては詳しい説明はありませんでした.

 説明会が終わった頃には・・・雨がほとんど止んでいました.久し振りに東急ハンズに入りました.

 学生時代は珍しくて,渋谷の東急ハンズにはよく足を運びました.池袋で働いていた頃は,池袋のハンズによく立ち寄っていました.

神戸のハンズは,渋谷店のような構造で,らせん階段のように各階の段差があまりない構造です.2階が,2A,2B,2Cと十段ぐらいの段差で行き来出来ます.

 生田ロードから阪急三宮駅西口へ向かう阪急電車の高架下・・・・此処を歩くのは久し振りですが,雰囲気が変わっていました.

 以前は,場末の雰囲気が色濃く残っていましたが,今はオシャレな感じの通りになっています.

 阪急三宮の西口とJR三ノ宮の西口の間の・・・阪急とJRの高架の狭間・・・ここのディープな雰囲気はそのままでした.

 以前は時々立ち寄っていました「ごん太」の本店・・・もう何年も入ったことがありません.

 電車の車窓からは青空が見えていました.雨の時に通る,舗装されていない路地裏の道・・・水たまりが珍しくて,雨の後には,ぬかるんだ道を通ってしまいます. 

日本産業技術教育学会 高校委員会

日本産業技術教育学会 高校委員会の,第2回研究会が滋賀大学の大津サテライトプラザで開催されました.

 滋賀大学の大津サテライトプラザは,JR湖西線の大津駅の目の前,横断歩道を渡ったすぐの日本生命ビルの4階にあります.

 今回の研究会のテーマは「STEM教育とキャリア教育」です.

 オーラルの発表が3つ用意されていました.北海道から鹿児島まで,結構遠方からの参加者もいました.

 最初は,STEMとは何か?愛媛県の理科の教諭からの発表です.

 次にSTEMとキャリア教育に関する意識調査,滋賀県の中学校の技術の教諭からの発表です.

 最後が,教員養成におけるSTEMに関する実践報告,滋賀大学教育学部の学生の発表でした.

発表を聞いてのメモ

・Think Pair Share 意見交換だけで終わらせるのではなくて共同して仮説をつくる

・QUILT Quality Indicators for Learning and Teaching~学びと教えの為の品質指標

・「クッキングスクールのレシピ」と「考え抜く」ということとの対比 Self Learning

・STS  科学(Science)・技術(Technology)・社会(Society)の略で、科学技術の持つ社会的な諸問題をさまざまな角度から研究する、新しい形の科学技術論の研究や教育

・「考え抜く」とは?簡単のできない課題?それとも「できない」を耐えられる耐性,教師のアシストの下に課題が変化?

*

午後からの大津での研究会に,早目に自宅を出て京都の街を散策しました.

 京都から大津まで,JRではなくて,地下鉄東西線から京阪京津線の直通電車に乗りました.地下鉄から峠越えの山岳電車のような車窓,そして大津市内では路面電車のような併用軌道の区間と,車窓の景色が面白かったです.

 京~大津(梅雨の晴れ間の寄り道)というページを作成しました.
http://itsumi.citykobe.jp/20170624/

教育実習

 先週の月曜から今日の金曜までの2週間,教育実習生の指導担当となりました.先週は授業見学で,今週は授業実践,そして最後の授業が研究授業でした.

 3年生の選択科目「電気基礎」と1年生の必修科目「情報技術基礎」の2科目,計6時間で授業実践してもらいました.

 電気基礎は履修登録が23名で,数学の授業で学習していない加法定理と積分の説明が必要となります.むつかしい箇所の担当となって,1回目の授業では最初は良かったのですが授業半ばで失速してしまって,板書のレイアウトも良くなかったです.

2回目の授業では,しっかりと悪い箇所を克服して,板書も見易くなっていました.
 

 積分は2学期に扱う予定でしたが,例を出して,短い時間で図を使って端的に説明していました.

 情報技術基礎は2クラスあるので4回の授業実践,1回目は2クラスとも授業の流れも悪く,時間配分も良くなくて,チャイムが鳴ってからも終われませんでした.

 2回目は,しっかりと悪い箇所を克服して,短い短縮時授業の中で教師の側の「教え」を約10分にまとめて,生徒の「学び」となる実習時間を20分確保,良い意味でザワザワ感があり,生徒同士で互いに「学び合い」が生まれ,さらに次の課題へ挑戦しようとするチャレンジの雰囲気をありました.タイマーを使いこなして余韻を持って実習を終わることができて,生徒の「学びの場」がしっかりと担保できた良い授業となりました.

 最後の研究授業は,もう一つのクラスで,その同じことの繰り返しでしたが,「アレもコレも」教えようとして教師の側の「教え」に時間が20分近く掛かって,その分生徒の実習時間・生徒の「学び」が10分程度となってしまいました.

 教師の「教え」が支配的となって,結果的に生徒の実習時間を食い潰すことになってしまい,良い意味でのザワザワ感を醸し出すことが残念ながらできませんでした.

 私自身も,つい丁寧に説明してしまって,「生徒の考える時間」「演習時間」を食い潰してしまうことがあります.

 教育実習生の指導を通して「教え」と「学び」について考えさせられました.

工業英語

 朝は,雨が降らなければJR神戸線・三ノ宮駅で降りて,次の駅の灘駅までの一駅分を歩いています.三ノ宮駅の東口にあるスクランブル交差点から東へまっすぐ伸びる旧西国街道を歩くと・・・新生田川を渡る橋詰に小さな鯉のぼりが垂らされています.

 更に歩くと昭和のノスタルジーを感じる喫茶店が早朝からオープンしています.この店は神戸サンドイッチが売りのようで,写真右上に神戸サンドイッチの絵が店頭にあります.

旧・西国街道から外れて早朝の春日野商店街を通って・・・商店街近くの蔦で覆われた喫茶店, 

 週一回・3時間連続の課題研究の授業は7人の受講生と共に工業英語を学んでいます.交換留学生の経験がある生徒から英語を苦手とする生徒まで英語力が多様で,教材の選定や授業の進め方に苦心しています.今日は3級工業英検の問題を基にして授業を進めました.当初は英語で書かれた電気回路の入門書の輪講を想定していたのですが,どうも生徒の負荷が高いようで,教材としてはペンディングとしました.